札幌市教育文化会館が大規模な修繕を経てこの秋に戻って参りました.こけら落としは,萬斎の狂言です.今回は息子さん(野村裕基)も一緒です.
『鮎』 池澤夏樹の小説を狂言にしています.小説も読み,鮎を人間がどう表現するのか興味津々でしたが,川の中を泳いでいる様子,串に刺されて焼かれている様子.雰囲気がとても出ていました.
鮎の衣装は,青海波や流水紋で海の生き物を表現していたのでしょう.
会場には池澤先生もいらっしゃいました.
『萬斎ボレロ』 ボレロとは,スペイン人の踊りのために作られたバレエの曲で有名です.このリズムはオーケストラでもよく聴くので皆さん知っていますよね?東北自身の後の復興を祈願して2011年の秋以降から演じており,狂言の三番叟と組み合わせているとのことです.
『梟山伏』梟が取り付いた弟を山伏が祈祷したところ,祈祷が失敗し,兄や山伏自身にも取りついてしまいます.とてもユーモラスです.
さて,歌舞伎,狂言,能など日本の伝統文化を鑑賞するときの着物は,演目に寄せるか季節に寄せるかだと思います.鮎なら魚なので,魚モチーフや梟もフクロウモチーフの何かでもありですね.また,秋なので,菊柄なども素敵だと思います.
私のコーディネート
半襟 菊模様の刺繍半襟
着物 江戸小紋(伊勢型紙による)
帯 能面と松 能と狂言はもともと一つのものがわかれたので,これはありかな?
帯締め 赤を効かせました.
帯留め 面
帯揚げ 赤
はじめての狂言の出会いは,今は無き,STVの無駄遣いであった劇場「SPICA」のこけら落としで萬斎の蝸牛を見て笑ったのは25年以上前ですね.それから何回も見ていますが,教文のこけら落としということで充実した演目のような気がしました.
☆プロフィール☆
AFT認定色彩講師 札幌市立大学 大学院 製品デザイン専攻 2019修了
修士 (デザイン学)
現在 北海道大学 文学院 博士課程 人間科学専攻 在学中
札幌芸術の森 ボランティア彫刻解説員
小樽案内人検定 1級
北海道科学大学 非常勤講師
北海道中央調理技術専門学校
北海道医薬専門学校