着物のそもそもの歴史は最初に着物を仕立ててから,何度も直したり,袋を作ったり,最後は雑巾やおむつにするなど最後まで布としての生きざまを全うさせるところに醍醐味があると思います.
さて,私が大好きな話の一つにオーヘンリーの「賢者の贈り物」があります.貧しい夫妻がクリスマスプレゼントをお互いのために買うのですが,夫は大事な懐中時計を売って,彼女の美しい髪のための櫛を買う,逆に,妻は自分の美しい髪を売ってお金に換え,夫の大切な懐中時計に似合う金の鎖を買うというもの.
結果は不幸かもしれませんがお互いにお互いを思いやった結果のプレゼント交換素晴しいですね.
私もお金がない時は,夫の大事な時計のベルトだけ新調して驚かせたり,逆にこんなことはされたことがありませんが,もし私が大事な着物を破いて悲しんでいたら(例えば修復不可能で),端切れでバッグを作ってくれたら相当嬉しいと思います.相手を思いやるということはそういう想像力を持つことが大切と考えます.
前置きが長くなり,この短編とかんけいあるのか?と言ったらもしかしたら違うだろと突っ込み満載でしょうが.今年最初にやってみることを発表します!じゃじゃーん!
第1弾 お気に入りの着物を傘としてよみがえらせます.
例えば,お母さまから大量にもらった着物,もし自分がまったく着物に興味がなく,着物の処分に困ったらどうしますか?
お友達に挙げるのもありですが,自分の好きな柄を1枚だけ残してあげてほしいです.日傘にしなくても,バッグにしても,洋服にしてもなんでもO.K.
全部は着てあげることができなくても喜んでもらえると思います.
さて,今回このプロジェクト,出来上がりまで柄は内緒ですが,実は本人としては大事な着物です.
というのは・・・
(1)リサイクルショップでたった1000円でポリの着物を買った.
(2)たとえ1000円でも割と物を大事にする私.まず,袋になってしまったため,7000円ぐらい替え修復.
「袋になる」というのは,裏生地と表生地のバランスが悪くなる状態です.着物の裾のたるみを直しました.
(3)お金をかけ,修復したにもかかわらずなぜか?八掛が擦り切れ修復不能に→ミックスコーデはしましたが,ブーツに引っ掛けてなかったのはずだし.本当に謎!
北大から国際大学への実験のハードルが高すぎたのか…・(笑)
ということで,捨てるか八掛を取り換えるかでかなり悩んだ私でしたが,今回は傘にすることにしました.
さ.いつおめみえできるかな.
まとめ
メルカリなどで安く買った着物をお手入れにも出さず着たおして,簡単に捨てる方が多いのも事実なのですが,そういう考えの方については実は私は嫌いです.(個人的意見)
安くても愛あるものを長く着てほしいのです.
でもそういう人はお家がきれいなんだろうな~とうらやましく尊敬している自分もいるのです.
おまけ:競馬服や傘のデザイナーのひふみんと占い師のプロのお友達です.
特に占いに興味のある方は,ぜひぜひルトロア行ってみてくださいね!!!
☆プロフィール☆
AFT認定色彩講師 札幌市立大学 大学院 製品デザイン専攻 2019修了
修士 (デザイン学)
現在 北海道大学 文学院 博士課程 人間科学専攻 在学中
札幌芸術の森 ボランティア彫刻解説員
小樽案内人検定 1級
北海道薬科大学 元非常勤講師「医療色彩」北海道科学大学 元非常勤講師「歴史と文化」