夏は自身が涼しくなるのはもちろんですが,相手に涼しく見せるのも大事です.さて,どんな色を選ぶと良いのでしょうか?
ズバリ!寒色系です.冷たく感じる色のことを寒色といいますが,青,青緑,青紫などの青系が主流になります.
他には,明度を高くしたり,透け感を加えることも良いです.
最も明度が高い色は有彩色では黄色,無彩色では白色になります.また,黒でも透け感を加えるととても素敵!夏の黒も渋いですね.
(1)青系の着物にすると・・・
当然ですが,ものすごく涼し気です.
半襟を青系の千鳥にしたり,帯揚げも白とピンクなのですが明度が高いです.
(2)高い明度とは?
皆さんは無意識に夏には明度が高い着物を着用していますが,簡単に言うと有彩色に白がたくさん含まれている色です.
絵具の元々の色に白を混ぜた色と考えたほうがわかりやすいでしょうか?
例えば,左の先生の着物は寒色系ではないのですが,明度が高いため涼しく見えますね.
(3)透け感の工夫
明度の低い黒でも透け感があると,とても涼し気です.それに加え,小物が工夫されています.帯も白系,帯揚げは寒色系の水色,籠の布も青緑です.
全体に明度が高い色彩が多いとは思いませんか?皆さんも北海道の短い夏に,素敵な着物で楽しんでください.
☆プロフィール☆
AFT認定色彩講師 修士 (デザイン学)
小樽案内人検定 1級
現在 北海道大学 文学院 博士課程 人間科学専攻 在学中
北海道科学大学 非常勤講師「他者理解と信頼関係」
北海道中央調理技術専門学校 「カラーコーディネート」
札幌芸術の森 ボランティア彫刻解説員