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紫色へのDNA ~薄紫から赤紫迄

 

聖徳太子が冠位12階を制定した時代,冠の色で身分の序列がありました.最も位の高い人は,濃い紫を,2番目は薄紫という歴史がありました.

 

 

 現在では,例えば一番身分の高い僧侶の袈裟は紫を羽織る約束事にも関連しているかもしれません.

 そんな私たちですが,札幌の初夏は薄紫,紫,赤紫のお花が大集合.紫色の着物コーディネートの方が増殖します.

 

5月に緑色には補色の紫色コーデがよいのでは?というお話をしましたが,今回は紫色のお花たちの補色ということで緑色コーデも考えてみましょう.

 

 

 

紫色の藤の花と自分,お互い引き立てるのは…?

 

 

ちなみに,2色配色の話ばかりしていますが,3色配色,4色配色,6色配色という理論もあり,2色だと12(緑),24(赤紫)または10(黄緑),22(紫)という色相差12のコーデとなりますが,3色だと24色を3で割り,12(緑),20(青紫),4(橙=茶)が,調和がとれた美しい配色になります.

 

もしも,下の私の配色で色数を増やすのなら,帯揚げを茶系にしても調和がとれます.お天気が悪い日,気分がのらない日に帯揚げを変えることでかなり雰囲気が変わることが想像できますか?

 

7月は,3色配色など少し数を増やしたカラーコーディネートのお話をしますね.

 

 

 

着物:グリーン系の辻が花(袷)

 

  帯:グリーンと紫

 

  半襟:藤と桜

 

  かんざし:黄色の折り鶴かんざし

 

  帯揚げ:グリーンと黄色

 

  レース羽織:薄紫

 

まとめ

 5月末~6月頭にかけては初夏の緑に映えるように,緑,紫多めのコーディネートになりますが,これから日差しが強くなると青系や黄色など,涼しさもしくは元気を追及するコーディネートが増えてくるのでしょうか…

 

さて,私の周りは5月25日頃には余裕で着物の衣替えを済ませ,何なら明日(つまりこの場合衣替えの1週間前ぐらい)から「単」でも着て行けますよ~という普段にふらりと着物を着る方がたくさんいます.

 

私もその一人ですが,洋服の衣替えは全くしていなくどうしようとあたふたしている私がいるのも本当です.

 

 

☆プロフィール☆

AFT認定色彩講師 札幌市立大学 大学院 製品デザイン専攻 2019修了

修士 (デザイン学)

 

 

現在 北海道大学 文学院 博士課程 人間科学専攻 在学中

    札幌芸術の森 ボランティア彫刻解説員

    小樽案内人検定 1級

 

 

北海道薬科大学 元非常勤講師「医療色彩」北海道科学大学 元非常勤講師「歴史と文化」