4.秋に向く着物の色
☆色相について:深い赤、緑、黄色、紫など。日本の伝統色名でいうと、えんじ色、茄子紺、芥子、桔梗色です。もちろん、もっと明度を高くして(明るめの色)にして、帯を落ち着いた色にするというのもO.Kです。
☆ トーンについて:dpトーンやdkトーンなど明度が中~低いものが秋らしさを感じさせると思います。
5.その他着物の色あれこれ
ちなみに、私は似た色の着物をたくさん持っているのではなく、12色相全ての袷の着物を持っています。その中でも好きな色というのがもちろんありますので、その色の着物は多いですが、あとはその色相の着物がないというのがありません。そのため、気分や体調によって着用する着物の色を変えています。
また、洋服と同様着物も素材感や模様で見え方の違いがありますので、そこを考慮するとさらにおしゃれを楽しめますね。
例えば、同じ緑系でも色無地ではなく柄によって印象はかなり変わります。
下の写真の左は緑と白の組み合わせのストライプ(縦線)、真ん中は緑に青のあられ(不規則な大きさの円)模様。右は黄緑ですが、赤い実のようなものがあります。
極端に言うと、左の白の模様がもっと多くなったり、太くなったりすると当然さらに明るい印象になりますし、真ん中のあられ模様がもっと大きくたくさんあると、緑が全体的に暗くなります。
これは人間の網膜上の見え方の問題です。
同様に、右の着物の赤い実がもっと大きくたくさんあると赤の印象が強く感じられるかもしれません。