芸術の秋ということで,先日文楽へ行ってまいりました.一年ぶりの文楽公演で通算4回目になります.札幌では一年に一度しか見られません.
ちなみに,今年のプログラムを購入すれば来年の演目もわかります.(すでに来年のスケジュールも記載されています)昨年は実際のお人形とホールでご対面できたわけですが,今年は残念ながら一切会ったりはできません.
和装小物を提示した人は,マスキングテープやファイルのプレゼントいただいたりもしました.
ささやかながら今年もプログラムを購入し文楽を応援させていただきました.
プログラムは売っていましたが,グッズ売り場は,このご時世ですからもちろんありません.
さてさて,なんと今年は前から2番目(実質一番前なのですが)ちょっと見なかった方がよかったかなという場面も見えてしまいましたが,半年ぶりの公演なので皆さんいろいろ大変だったかも.
演目は,『本朝廿四孝』と『釣り女』でした.
本朝廿四孝の重要アイテムが兜であるので,5月の節句の兜の半襟を引っ張り出して,一人満足.
皆さんは狐にどのようなイメージをお持ちでしょうか?文楽などの演目にも割とよく出るのですが,私にとっては狐は何か狡猾であまり良いイメージがありません.
しかし,古典の演目では神の使いのような感じでよく人間を助けています.確かに稲荷神社などを考えると,狐は神の化身なのでしょうか?
狐グッズの何か欲しいなぁといつも思っていますが,なかなか見つかりません.
演目ですが,狐火ではかなりの煙が出ていましたので,本物の火を使用していましたし,他には三味線の弦を押さえながら引く手法を初めて聴きました.
難しいと思いがちな文楽ですが,実は舞台の袖の方に「ジーマーク(字幕)」という説明が口語で読むことはできますので理解も可能です.
今回のコーディネート
着物:縞(紫)
半襟:兜
帯:アイヌ文様風(黒)
帯揚げ:緑と紫
帯締め:紫が基調
帯締め:岡重
羽織:銘仙
なかなか思いつかない組み合わせですが,紫と緑は補色関係なので,配色が調和します.
結構着物の帯などにある組み合わせです.
たぶん職人さんは理論を知らなくても感性でこのような配色をしていたことでしょう.私たちも感性のみならず色の知識を得るともっとコーディネートの幅が広がりますね.
☆プロフィール☆
AFT認定色彩講師 札幌市立大学 大学院 製品デザイン専攻 2019修了
修士 (デザイン学)
現在 北海道大学 文学院 博士課程 人間科学専攻 在学中
札幌芸術の森 ボランティア彫刻解説員
北海道薬科大学 元非常勤講師「医療色彩」北海道科学大学 元非常勤講師「歴史と文化」