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アンティーク着物の色と柄

おおよそ千松のお客様には方向性が違うかもしれませんが,若い方の流行もありますし,ちょっと触れておきますね.

 

先日購入したKimono.anne.vol5.仲里依紗の表紙めちゃくちゃインパクトがあります.

 

 

 

 

(1)よく見かけるアンティーク着物の色

 

 

 ズバリ鮮やかな紫や青紫です.私も羽織と着物それぞれ1枚ずつ持っていますが,もれなく紫.

 

良くリサイクルで見かけるものも紫がわりと多いです.確か以前調べたことによると,この色の染料が安かったため,この色の着物の流通量が多かったという記憶があります.

 

 

私はその色がその時代に流行していたからと思っていたのですが,そうではなかったはずです.

 

例えば.浮世絵も青が多いのは中国の化学染料 べろ藍が安価であったことからですし,あながち着物についても間違っていないはずです.

 

 

 

(2)柄や産地

アンティーク着物のジャンルは銘仙が多いですね.秩父銘仙などが有名でしょう.

 

また,アンティーク着物で有名な池田重子の柄は植物柄,幾何学模様など組み合わせていますね.これもきっとパリの博覧会で日本の柄がとても受け入れられたのでしょう.浮世絵,エミールガレの作品にも植物や鯉が多く使用されています.

 

 

北海道立近代美術館所蔵

この鯉の文様素敵ですよね.

 

この作品もものすごく季節を感じます.冬の厳しい寒さの中に一羽の鳥が...素敵!着物の柄にしたいですね.

 

 

 

(3)その他 

アンティーク帯でよく見かけるのが「狆」  犬好きにはたまりません.(^^♪

 

 

アンティークが古いという意味を指しているのであれば,年代ではなく技法にも着目したいですね.江戸小紋,加賀友禅,辻が花,紅型,結城紬などなど挙げればきりがありませんが,

 

どれも古い技法で現代に脈々とつながっています.この伝統技法を消費者としてはいつまでも応援したいです.

 

☆プロフィール☆

AFT認定色彩講師 札幌市立大学 大学院 製品デザイン専攻 2019修了

修士 (デザイン学)

 

 

現在 北海道大学 文学院 博士課程 人間科学専攻 在学中

    札幌芸術の森 ボランティア彫刻解説員

    小樽案内人検定 1級